第1章 研究職のための間違えない転職準備の始め方

転職エージェントに登録したら会社にバレるのでは?
転職エージェントは無料で利用できるの?
研究職が使うべき転職エージェントはどこ?

本稿ではこのような疑問にお答えしていきたいと思います。研究職であっても基本的な転職活動は変わりませんが注意すべき点があるのは確かです。

そもそも転職エージェントと転職サイトの違いは何ですか?

転職支援サービスには主に転職エージェント転職サイトがあります。「いやいや、まったく意味がわからん!」そんな心の声が聞こえてきそうですが、

簡単に説明すると、転職エージェントは「転職のプロがあなたにピッタリの仕事を探してくれるサービス(相手に任せる型)」です。

具体的には、

リクルートエージェント
マイナビエージェント
パソナキャリア
JACリクルートメント


などが該当します。

一方、転職サイトは「自分で自分にピッタリの仕事を探しに行くのを支援するサービス(自分で探す型)」という定義になります。

有名どころは
リクナビNEXT
マイナビ転職
エン転職
DODA


などが挙げられるでしょう。

ここまで2者の定義を力説しましたが、実はここまで例示した多くがエージェント機能と転職サイト機能を併せ持っており、正直、厳密に分類する意味ありません。

したがって、ホームページを見ても区別はつきにくく、目を凝らして違いを解析しても、我々の転職活動の成功には一ミリも貢献しません、、

しいて言うなら傾向として、どちらの機能(エージェント機能か、サイト機能か)を主力としているかを知っておく程度でよいです。

ミドル(30代半ば~40代半ば)が転職するには、エージェントの活用が基本となります。
転職の意思がなく、自分の市場価値が知りたい場合でもエージェントが望ましいです。

なぜならあなたに合ったオファーを紹介してくれるからです。

オファーの文面(文面で相手の本気度がある程度わかります)や条件、頻度である程度の自分の価値を知ることができます。

同じ転職エージェントであっても、エージェントの質は玉石混交で、合わない場合は担当者変更を依頼することは可能です。

まずは、担当変更は可能だという事実を知っておきましょう。

しかし、早計に担当者の見切りをつけるのは、得策ではありません。
なぜなら、本当は良い担当者を切ってしまう可能性もありますし、新しい担当者が自分に合っているかもわかりません。

私の経験上、ある程度の役職がついている担当者はレベルが高い傾向にありました。

しかし、「性格的に合わない」「こちらの希望とずれた提案ばかりしてくる」担当者に当たった場合は、担当変更を依頼しましょう。

変更依頼は、担当本人に直接、電話やメールで伝えるのが基本です。
でも、どうしても伝えにくいという場合は、お問い合わせフォームから打診してもよいです。

転職エージェント・サイトに登録すると会社にばれるのか心配なのですが?

ふつうはバレません。登録した時の初期設定で、自分の情報を公開したくない企業を設定することが可能です(自分で設定する必要がある点には注意してください!)。したがってバレません。

例えばリクルートエージェントでの具体的手順はこちらを参考にしてください。
他社エージェントでも同様の設定が可能ですので、しっかり設定すればバレることはありません。

匿名性の担保は、エージェントやサイトの信頼性と評判にかかわるところなので、自ら転職していることを漏らさない限り大丈夫です(逆に、ほいほい転職活動者の秘匿情報を企業の採用担当者にバラしているエージェントがあれば潰れますよね、、、)。

それでも、「バレるのが心配。」というのであれば、キャリアシートをあまり具体的に書かないようにするという手はあるのですが、マイナスの部分も出てきます。

どういうことかというと、具体的に書くほうがスカウトされやすくなりますし、実際、企業の面接官もキャリアシートの具体性によってふるい分けをする傾向にあります。

さじ加減は難しいですが、こういうことも踏まえて転職エージェントのキャリアアドバイザーに相談しましょう。転職エージェントに相談だけしても問題ありません(リクルートエージェント相談窓口例)。無料です。

ちなみに私はリクルートエージェントに登録しています。

正直、毎日忙しい中、「アドバイザーとの面談やメールでのやり取りが辛い。」と思う方もいるでしょう。気持ちはものすごくわかります。

私も面倒だと思いましたし、今もそう思っていますが、それでも面談をすると自分の視野が確実に広がります。無料で使えますし、体験すると景色が変わるのでやってみて損はないですよ。

転職エージェント・サイトに登録する人、しない人

転職エージェント・サイトには誰でも登録することが可能でが、実際に何らかの登録を行っている人は、約50%程度と言われています。

私は安易な転職は決してお勧めしませんが、「転職しようと思えばできるけど、そうしない人」と「転職できると思っているが、実はできない人」とでは、雲泥の差があります。

高学歴有名企業の社員で「自分の市場価値は高い。」と思っているケースがあるのですが、実はそうでもなかったりするのです。それは、同じような高学歴有名企業の社員は結構な数で存在するからです。

従って実際にどれぐらい自分に価値があるのかは客観的に評価しておくのが良いです。

日系優良大企業に勤めていれば、大規模リストラや強烈なパワハラに合う可能性は少なめですが、自分の市場価値を確認しておくことで、現在の会社でも自信が確実に持てるようになります。

嫌なことがあっても、「自分はいつでも転職できる。」と思えると不思議と頑張れるのです。
そして、会議での発言も強気でいけます。これは、かなり大きなメリットです。

「面倒だから転職エージェント・サイトには登録しない。」という選択もアリですが、会社への依存心が強くなります。

うまくいっているときは、「自分が苦しむ状況」は想像できないでしょう。
しかし、ビジネスパーソンはいつも良い状況にいられるわけではありません。

逆説的ですが、転職の意思が無い時こそ、転職エージェント・サイトには登録しておくことが非常に重要です。

余談ではありますが、あらかじめ自分にあった転職エージェントのコンサルタントを見つけておけば、会社で嫌なことがあったときに転職エージェントのコンサルタントと話をするというのも意外にストレス解消になったりするのです。

転職エージェント・サイトは無料なの?

転職エージェント・サイトは無料です。
これらサービスは有料職業紹介事業者に当たりますが、職業安定法により「求職者からは手数料を徴収してはならない」(第32条の3第2項)とされています

従って、登録者からお金を取ることはありません。

転職活動経験が豊富な方は、「あれ?そんなことないぞ?」と思った方もいるかと思います。

そうです。ビズリーチには有料プランがあります。
ビズリーチは、非常にややこしいのですが、実は「転職エージェントではない」のです。

ビズリーチに登録している採用企業やヘッドハンターから直接スカウトが来ます(転職エージェントでは、転職エージェントに所属しているアドバイザーから連絡がきます。)。

もっとややこしいのが、ビズリーチからは転職エージェントからもスカウトが来るのです。
そして、転職エージェントへの登録へと誘導されます。

おそらく、初めて利用された方は意味不明になるでしょう。
ビズリーチは「転職エージェントや企業の採用担当者、ヘッドハンターと求職者をつなぐサービス」を提供している。と覚えておいてください。

ちなみに私はビズリーチの無料サービスを利用しています。

研究職だけど、どの転職サービスを利用したらよいのかわからない。

転職情報に関するWEBサイトはたくさんあり、調べれば調べるほど迷うものです。
研究職であってもまずは王道となるサービスを押さえておくのがよいでしょう。

ハイクラスミドル(30~40代)がまず登録しておくべき転職エージェント(および転職プラットフォーム)は以下の3つです。

リクルートエージェント

②ビズリーチまたはリクルートダイレクトスカウト

③JACリクルートメント 

リクルートエージェントをおススメする理由は求人数が圧倒的に多いからです。
数を打たないと話は始まりません。まずは押さえておくべきエージェントです。(が、期待しすぎは禁物です。)

続いて、ビズリーチまたはリクルートダイレクトスカウトですが、どちらにするか?迷った場合はビズリーチにしましょう。

なぜなら転職関連コンテンツも豊富で飽きさせない作りになっているからです。コンテンツに興味があればビズリーチです。まずは無料版で十分です

新規登録の際、お試しで30日間有料プランが使えるかと思います。
私自身は無料版だけ使用しています

最後にJACリクルートメントは、本気で転職活動やるぞ!と思ったときは是非とも登録しておきたいです。いや、正直マストといったほうが良いです。

JACのアドバイザーはレベルが高く絶妙な案件を紹介してくれます。
逆に、本気度が低いときはJACリクルートメントの代わりにリクルートダイレクトスカウトに登録でもよいかもしれません。

いずれにせよ、JACリクルートメントは登録して損はないでしょう。

さらに言えば、特化型エージェント(製薬業界やIT業界、看護、医師など業界や職業に特化したエージェントのこと)にも登録するとベターです。

ある程度方向性が決まっている方は、特化型エージェントにも登録するとよいでしょう。

次回は、登録すべき転職エージェントについて、より詳しく解説していきたいと思います。
⇒「第2章 まず登録しておくべき転職エージェント」