「今の仕事が面白くなさすぎる、このまま続けて良いのだろうか?」
何年も続けてきた仕事で、それなりに実績もあるはずなのに、そう感じることはありませんか?
実は、私もそうでした。
仕事をこなすことは自体は可能でしたが、仕事の全体プロセスを通して全く興味が湧かなかったのです。
「面白くない仕事はない。仕事が面白くないのは、やり方がマズイからだ!」という言葉を信じてかなり試行錯誤しました。
その結果、わかったことは
面白くない仕事は、いくらやり方を工夫しても、決して面白くはならない!
ということです。
本記事では巷にあふれる情報に惑わされながらも、面白く感じられる仕事に行きついた私が実際に効果のあった適職の見つけ方をご紹介します。
迷われている皆様に、少しでもお役に立てれば幸いです。
この記事を読めば、以下の2点がはっきりします。
・本当に効果のある「自分の好きなことの見つけ方」
・好きなものの中で「仕事としてやっていけるもの」
その一方で、
・とにかく仕事は何でもいいから今の仕事をやめたい
・なんとなくもっと良い職があるのではないか?と思っているだけ
の方には、本記事はほとんどお役に立ちません。
仕事が楽しくないと思っている人の割合は意外に小さい
約2,400人のアンケート結果によると、現在の仕事に対して「楽しくない」と答えた人は33%でした。私のイメージとは裏腹に意外に低かったですね。結構楽しまれている方が多いのです。

図(TOSHO転職オンライン)
また、別のアンケートによると「やりかたった仕事」を実際にやっている人は「仕事が楽しい」の割合がなんと80%になります。
逆に「やりたかった仕事ではない」をしている人でも、「仕事が楽しい」と答えた割合は40%です(出所 Biz Hits)。
特に興味もなかったと思われる仕事であっても40%が「仕事が楽しい」と感じているのです!となると、今現在の仕事が全く楽しくない!と日常的に感じるのなら、それは結構まずい状況といえそうです。
ところで、仕事が楽しくないというのは、どういうことでしょうか?
一般公開されているアンケート調査によると理由は以下のようになっています。
1位 報酬が少ないから
2位 業務内容が気に入らないから
3位 働くことが嫌いだから
4位 人間関係が悪いから
5位 評価されていないから
一方で、仕事が楽しいと答えた人の理由は、以下の通りです。
1位 業務内容が気に入っている
2位 人間関係が良好だから
3位 人のためになっているから
4位 プライベートと両立できるから
5位 自分の能力・才能を発揮できるから
・・・
9位 報酬が多いから
つまり、
許せるレベルの給与や職場の人間関係がそろっているにも関わらず、仕事が楽しくない場合はそもそも業務内容に興味がない。ということです。
興味がない仕事を続けるとどうなるのか?
興味がない仕事を続けることへの影響は、様々なWEBサイトを見ても、次のように集約されます。
・苦痛やストレスを感じる
・モチベーションが沸かない、やりがいが得られない
・業務上必要な知識を覚えられない
・プライベートにも悪影響が出る
恐らく、殆どの方が、「まあ、そりゃそうだわな。」と思われたのではないでしょうか。
私自身、興味のない仕事(応用研究)をそれこそ十数年続けてきました。興味が無いといっても仕事なので、責任をもって技術や知識習得にも力を入れました。
しかし、特に知識面について記憶の定着率が著しく低いと感じました。聞いてもすぐに忘れていくので、とっさの対応に苦慮するのです。
そうなるとプライベートにも影響が出てきました。とにかく何もかもが面白くなくなります。
よく「仕事は仕事と割り切って、プライベートを充実させる。」という生き方が紹介されたりもしますが、あれは完全にウソだと私は思います。
完璧な適職を探し始めると何が起こるのか?まず、前提として持っておくべき考え方があります。それは、、、
「自分に合ったベストな職業、すなわち完璧な適職を探し続けてもほとんどの人は永遠に見つけることができない。」ということです。
世間一般の情報に流されると、あたかも自分自身にピッタリの仕事があるように感じると思います。しかし残念ながら、ほぼ見つかることのない完璧な適職を探せば探すほど、今の仕事に不満を感じるようになります。
もちろん、中には昔から憧れていた職業があった。という人もいると思います。そういう方は、そもそもこのブログを見ていないと思います。
そして、実は99%の人が明確な夢は持っていない。と言われています(「転職の思考法より」)。正直、私はこの事実は、目から鱗でしたね。
つまり、ほとんどの人は「やりたいこと」をむやみに追っても、永遠に「適職探しの旅」で終ってしまうのです。
ではどうすればよいのでしょうか?
実は、答えは出ています。
①会社での自分の未来を想像したときに、ため息しかでないなら、異動または転職を考える。
②そして、できる限り、今よりも良くなると思われる(少なくとも嫌いではない)職種・会社を探す。
これだけです。
もし、上記の①、②で迷いが生じるのであれば、今の会社が合っていると判断してよいです。そもそも私は①の事例で言いますと、「今の仕事をあと10年続けるとなると、ため息しか出ない。」と強く感じました。
実はそれでも私は転職するかどうかかなり迷いました。しかし②の職種・会社探しをしたときに「え?こんな求人あるんだ!」と思わぬ業務内容の求人を見つけて転職の意志を固めました。
就社ではなく就職思考を身に着ける
新卒の際は、適職ではなく入社したい会社で選んでいた人も多いと思います。「日本は、就職活動(=やりたい職業を選ぶ)ではなく就社活動(=入りたい会社を選ぶ)だ!」と言われるゆえんですね。
就社も、もちろん重要ですが、ある程度キャリアを積んできた中途採用になると就職が極めて重要になります。どういう意味かというと、私たちビジネスパーソンの市場価値は特定の職業・職種としての経験値で決まってきます。
つまり好きでもない仕事を続けると、その仕事での市場価値しか高まりませんから職種を変える難易度は高まります。例えば、本当は営業をやりたいのに研究ばかりやっていると、営業としての市場価値は高まりませんよね。
従って就職思考(=自分がこれで飯を食う!という職業・職種を決める思考)をなるべく早い段階で身につけたいところです。が、私は大きく出遅れました。もちろん実際に私が成功したように職種を変えるコツもありますので、それは別記事で解説したいと思います!
適職の見つけ方 ~まず「自分の好きなこと」を特定する
完璧な適職を見つけることは難しいですが、自分に合ったハズレではない適職を見つけることは可能です。適職を見つけるには「自分の好きなこと」と「自分が得意なこと」の2つの軸で評価することが極めて重要です。

①「自分の好きなこと」の見つけ方
「自分の好きなことは何ですか?」と聞かれると結構、迷いませんか?例えば、お酒を飲むこと、旅行、アニメを見ること、など思い浮かぶかもしれません。
でも、思いませんか?「これって、まったく仕事に役立たないよね?」と、、、
自分の好きなことを特定する方法は多く存在します。私も適職診断や本、WEB記事などかなり試しましたが、結局、「仕事に役立つという意味での好きなこと」はわかりませんでした。。
しかし理解したことがあります。それは「好きなこと=情熱が持てるレベルの好きなこと」というような、まじめな考え方は一旦、捨てておくのが良い。ということです。
これが案外かなり重要で「情熱」目線で好きなことを見つけようとするとかなりハードルが高くなるのです。
そもそも実際にやってもみてないものに対して「情熱」が注げますか?
現実的には「なんとなく好き」を始め、もっと上達したい!もっと達成したいと感じるようになり、実際に上達や達成を目指し始めると「好き」が「情熱」に変わってきます。
つまり、初めは「なんとなく好き」から始めればまったく問題ない!ということです。
ちなみに「自分の好きなこと」を特定するにあたり、自分の現在の状態を分かっている必要があります。その状態とは?
①すでに「やりたいこと」が分かっている
②そもそも「やりたいこと」がわからない
ですが、本ブログでは②の方を対象としています。
①の方は、例えば「研究職をやりたい」など決まっていますが、気を付けたいのは、実は「やりたいこと」ではなく「なりたいもの」を指しているケースが多々あります。こういう方が本当に「やりたいこと」を特定するには、②の方と同じ方法で、改めてやりたいことを特定しましょう。
では②の方は、どう自分の好きなことを特定すればよいのでしょうか?
数多ある手法の中で、実際に効果が高いものは以下の2つです。
1)自分のやりたくないことを特定する
2)普段の生活で、無意識に興味が惹かれるものを特定する
まず、
1)自分のやりたくないことを特定する」を実施してみましょう。
もちろん、自分のやりたくないことを全て避けることは難しいでしょう。しかし、あれこれ細かいことは無視して思いつくまま(もしくは、多少無理をしても)紙に10個を目標に書き出してみてください。
コツは、可能・不可能を意識しないこと。
イライラしたときや辛かった時のことを思いっきり思い出しましょう。
私の場合は以下の通りです。
1.頭を使わない単純作業
2.工場で働くこと
3.持ち運び可能なスキル(=ポータブルスキル)が身につかない仕事
4.無駄な長時間労働
5.ビジネスの現場からほど遠い仕事
6.稼げない仕事
7.人から命令させる仕事
8.海外への発展性の無い仕事
9.自動化が難しい仕事
10.おもてなし系の仕事
次に、これらのリストから自分自身は何が嫌いなのか、そのエッセンスを抽出します。
使うのはChat-GPT(無料版でOKです)、またはGeminiです。
プロンプトは「以下の情報から、私は本質的に何が嫌いないのか端的に教えてください。」です。プロンプトの後に①~⑩を貼り付けて聞いてみましょう。
私の場合、Chat-GPTの回答は以下の通りでした。
「本質的にあなたが嫌いなのは、「成長が見込めない」「自由度が低い」「報酬や発展の可能性が少ない」仕事です。
当たり前といえば当たり前ですが、ざっくり嫌いなことを羅列しても、Chat-GPTが整理してくれますので非常に便利です!
続いて、以下に取り組みましょう。
2)普段の生活で、無意識に興味が惹かれるものを特定する
単純に趣味や楽しいと思うことで良いです。仕事に通じるかどうかは関係ありません。
コツは、SNSやネットなど頻繁に検索するもの。なんとなく暇だとやっていること。ついつい買ってしまう本や雑誌、などに注目することです。
10個以上書き出してください。表現はできるだけ具体的にすればするほど良いです。
私のケースですと以下の通りですが、本当はもっと具体的に書くほうが良いです。
(より具体化例:テニスをする → 戦略を考えた相手を崩すテニスが好き など)
1.マーケティングに関する本を読む
2.テニスをする
3.経営戦略に関する本を読む
4.ホラー系の漫画を読む
5.英語の学習をする
6.スキルアップの本を読む
7.起業系の本をよむ
8.企業の成功事例を読む
9.投資に関する記事を見る
10.宇宙人の情報を収集する
さて、こちらもChat-GPT(またはGemini)に放り込みます。プロンプトは「以下の情報から、私は本質的に何が好きなのか端的に教えてください。」です。
結果は、
「あなたは 「成長」と「戦略的思考」 が本質的に好きです。」とのことです。
最後に「好き」と「嫌い」の情報をもとにChat-GPTに適職を診断させます。
プロンプトは次の通りです。
私は本質的に「成長が見込めない」「自由度が低い」「報酬や発展の可能性が少ない」仕事が嫌いです。私は本質的「成長」と「戦略的思考」が好きです。このような私に最も適する職業を教えてください。
結果は、「戦略コンサル」「起業家」「データサイエンティスト」などが返ってきました。
これらの具体的職業・職種から、自分自身がが直感的に良さそうだ、と思う仕事を特定しておきましょう。少なくとも数多ある他の職業と比較すれば、あなたにマッチしている可能性が高いです。
適職の見つけ方 ~「自分の得意なこと」を特定する
さて、自分の「好き」「嫌い」から適する職業はある程度分かりましたが、本当にそれをやっていけるかはわかりませんよね。例えば戦略コンサルなど、毎日15時間を超える働き方が昔は当たり前であり、普通の人がついていけるとは思えません。
「好きなこと」で活躍するには「得意」でなければなりません。
ただし得意を特定するのは非常に難しくもあります。
なぜなら仕事上の得意・不得意は相対的に評価されるからです。
例えば、自分が高校でいくら野球が「得意」だったとしても、おそらくプロ野球では「不得意」とみなされるケースがほとんどでしょう。
したがって「得意」とは、レベルの高い集団の中で少なくともついていける以上の素養がありそう。という基準で特定していくことになります。
つまり得意とは絶対評価できるものではなく、あくまで相対評価となるため特定方法は、ふわっとした主観的要素の強い感じになります。
では具体的にはどうすればよいのでしょうか。実際には、以下の点を特定することになります。①~③に該当することを10個以上、無理にでも洗い出します。
①長時間(少なくとも3時間以上)しても苦痛じゃない(集中できる)こと。
②他の人は苦労しているが自分は楽々こなせてしまうこと(人から頼られること)。
③人事評価などで上司や同僚から高く評価されること。
正直、①は好きな事とほぼイコールですね。好きだと思っても、長時間は続けられない場合は、練習時間が少なくなりますので他人よりうまくできるようになる確率は低くなります。
②は、なかなか特定するのは難しいかもしれません。人から頼られてると思っても単に雑用を押し付けられているだけのケースもあります。
ただ、明らかにほかの人と同じような仕事をやっていても、クオリティを保ちながら、圧倒的に短時間で片づけられることは得意である可能性が非常に高いです。
③これは、上司にもよるかとは思いますが、褒めてもらっている点は素直に得意と考えてよいでしょう。上司は基本的に多くの部下を見ていますので、少なくともその部下たちよりもレベルが高い点を評価します(自分は意識していなかったことが得意とみなされているケースも多々あります。)。
①~③の基準に従い、具体例として私の「得意」を以下に示しました(ものすごく主観的ですが、、)。
得意の具体例(括弧内は①~③の該当番号)
1.新しいビジネスモデルや可能性について議論すること(①)
2.プレゼン資料をわかりやすくまとめること(②)
3.新しいビジネスモデルやアイデアを思いつくこと(③)
4.部下の育成プログラムを作ること、およびその教育(③)
5.雑多な情報から本質的内容を見つけ出すこと(③)
6.情報を整理してまとめること(①)
7.人にインタビューしていろいろと話を聞き出すこと(①)
8.報告書作成(②)
9.本を読むこと(①)
10.ストーリーを作り上げること(③)
ここまで抽出すれば、やることはこれまでと同じです。Chat-GPT(またはGemini)に聞いてみましょう。
プロンプトは
「以下の情報から、私は本質的に何が得意なのか端的に教えてください。」です。
ちなみに以下の情報とは先ほど書き出した「得意の具体例」のことです。
回答が返ってきたら、「このようことが得意な私が向いている職業と向いていない職業を教えて。」と聞いてみます。(具体的な職種が出て着ない場合は、「具体的な職業の名前を教えて。」などと、プロンプトに追加しましょう。)
自分の適職を整理する。
これまで
1.自分の嫌いなこと
2.自分の好きなこと
3.自分の得意なこと
を特定し、適職と不適職もわかりました。
1~3を改めて見返し、「好き」かつ「得意」で「嫌いな要素」が少なそうな職業があなたの適職です。おそらく生成AIを活用した具体的な職業をリストアップしたとき「好き」と「得意」で重複して現れる職業があったかと思います。それが適職である可能性が高くなります。
この適職を知ったうえで、直感的に「なんとなく面白そう」とか「これは確かに自分に合っている」などと感じた職業について、今後のキャリアを選択していくのがおすすめです。
実際、私のキャリアはそのように進めていますが、間違いはなかったと感じています。
まとめ:自分の適職を知る
適職は自分の「好き」「嫌い」「得意」を特定することで分かってきます。これらを特定するにはChat-GPTのような生成AIを使うと効率的に進められます。
完璧な適職を追い求めると一生迷子になる可能性が高いです。一旦、これだ!と思ったら、腹をくくって進んでいくのが良いです。
ベストよりベターです。ベストは基本的には見つからないし、見つけようと探すと、永遠に見つからない旅に出てしまう可能性が極めて高くなるので注意が必要です。
以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。